絵本『海底の紙ひこうき』出版 三池炭鉱爆発事件の影響問いかけ

絵本『海底の紙ひこうき』出版 三池炭鉱爆発事件の影響問いかけ
『海底の紙ひこうき』の表紙

 「炭鉱の海底深くに眠る男達の声を紙ひこうきで飛ばしてみたかった」―。このたび、日本で出版された絵本『海底の紙ひこうき』を作成し、文を担当した東川絹子さん(絵の担当は原田健太郎氏)は、同書を作った思いを綴っている。

 ブラジルにも九州や北海道などからの炭鉱離職者が戦後移民として海を渡って来た人々がいるが、現在はそうした1世も残り少なくなっているのが現状だ。

 同書は1963年11月9日に起こった三池炭鉱三川鉱炭塵爆発事件により、一酸化炭素(CO)中毒で高次脳機能障害となった患者と家族の問題を問いかける内容となっている。

 三井三池炭鉱は海底600メートルの場所にあり、当時はコンピューター制御の世界一機械化された炭鉱と言われた。しかし、63年に発生した戦後最悪の労災事故で458人が死亡。839人がCO中毒の犠牲になったという。

 絵本は、炭鉱夫としての誇りを娘に語っていた父が事故により高次脳機能障害となり、成長して看護師になった娘が父の面倒を見ながら事故後の障害問題を問いかける内容。作者の東川さんは、高校時代の同級生の両親の事実に基づくエピソードを通して、同書を作成したそうだ。

 1冊2000円。購入希望者は京都市在住の東川さん(Eメール=kinutantan@ac.auone-net.jp)まで。

2018年10月17日付

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