聖南西地区 生徒減少打破を目的に開催  第2回日語校運営改革を進める会

聖南西地区 生徒減少打破を目的に開催  第2回日語校運営改革を進める会
話し合いの様子

保護者にいかに協力求めるかが課題

聖南西地区 生徒減少打破を目的に開催  第2回日語校運営改革を進める会
あいさつする渡辺会長(中央)

 8日にサンパウロ州ソロカバ市のソロカバ日伯文化体育協会館で午前9時半から行われた聖南西教育研究会(渡辺久洋会長)の「第204回定例会」の午前の部で、「第2回聖南西地区日本語学校運営改革を進める会」が開かれた。この会は、日本語学校や生徒数が年々減少する状況を打破するため、文協と保護者、日本語教師が一緒になって将来を考える3者協議として、今年2月から開催されている。聖南西地区に20年前あった日本語学校は、現在は半分にまでなっており、「今、行動に移さなければならない」と渡辺会長は会を立ち上げた。今年を「聖南西地区日本語学校運営改革元年」とし、当日は聖南西傘下8校の日本語教師や文協の代表者ら45人が集まって今後についての話し合いが行われた。

「今、動かなければ変わらない」

 冒頭あいさつに立った同研究会の会長であり、進める会の発起人である渡辺会長は「3者が集まる定例会は34年間続いており、多くの先輩教師が頑張ってきてくれた歴史があって、今の我々がいる。生徒が減る中で『何もできない』と諦めて、これまでの先生方の努力を無駄にしたくはない」と思いを述べた。「熱くなっているのは自分だけかもしれない。しかし、今日は45人が集まってくれた。45人いれば、何か良い考えが出るかもしれない。今、頑張って次につなげるためにも皆さんの協力をお願いします」と呼びかけた。

 続いて、JICAシニアボランティアで日本語教師を務める田頭明子さんが、現在の日本語学校の状況や生徒の通学理由などを説明。「今の日本語学校をどう思うか、生徒に何を伝えたいか、どんな人になってほしいか」を当日の議題とした。また、家庭で日本語がある環境で育った子供たちに教える時代は終わったとし、「保護者は『先生にお任せ』と言うが、生徒はブラジル人で、教師にも2世、3世のブラジル人が多い。何を教えるかについては保護者も一緒になって考えてほしい」と保護者側の積極的な教育への介入を求めた。

 その後、各文協代表と保護者、日本語教師が混在した5つのグループに分かれ、各グループで話し合いが行われた。

 グループAでは、ソロカバ市にあるUNES日本語文化センターで日本語教師を務める長谷川美雪さんから、日本語教育に関連して行事などで保護者の協力が得づらいという内情が述べられた。「学校では資金を得るために焼きそば会をやっている。昔は教師と保護者が協力して準備していたが、今は参加を渋る父兄が多い」と現状を語り、「学校の行事で一品料理を持ってきてくれと頼むと、それも嫌がる。昔の日系人とは感覚が違い、ブラジル人寄りになってきており、教師の負担が増えると良い教師も辞めてしまう。昔と今で日系社会が変わった中で、どのように保護者と関わっていくか」を課題に挙げた。

 コロニア・ピニャールモデル校の徳久俊行運営委員長は、入学前にカリキュラムや行事内容、教育方針を保護者宛てに書面に記して配布していると話し、「それは良いアイディア」という声が他の教師陣から上がった。

 最後に行われた各グループの発表では、総じて「日本語学校は日本文化を伝える次世代育成の場。日系人として自覚し、世界どこに行っても日本人の良さを出せる子供を育てたい。継承教育として日本語を教えていくのは難しいので、日本文化などを入口に学びたいと思わせるようなきっかけ作りをしたい」というような意見が上がった。

 話し合いには参加せず、様子を見ていた渡辺会長は「皆さん真剣に話し合いをしていて、本当に嬉しかった。3者が集まって話し合っているところは他にはない。今日の話し合いを見て、この地域はまだ大丈夫だろうと確信につながった。次回はもっと多くの人に参加してもらいたい」と会終了後に話した。

 渡辺会長は2カ月後(6月頃)に3回目を行いたい意向で、「今、動かなければ変わらない」という点を強調した。

2017年4月14日付

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