職務中の警察官による殺人 五輪開催前は前年比8割増=リオ

 アムネスティ・インターナショナルが15日に発表したレポートによると、8月のリオ五輪開催に先立つ4カ月間にリオ・デ・ジャネイロ市内で発生した職務中の軍警察による殺人件数が前年同期と比べて85%増加した。アジェンシア・ブラジルが15日付で報じた。

 このデータはアムネスティによるバイオレンス・レガシー・レポート「2016年リオ・オリンピック時期の警察による殺人と抗議への抑圧」の一部で、同団体が6月に発表したレポート「2016年リオ・オリンピックにおける人権侵害のリスク」を補足するもの。

 同州公共保安局の記録によれば、今年4月~7月の間に警察活動の中で生じた殺人件数は168件だった。昨年同時期の発生件数は91件。4月~6月の間のみの比較では103%の増加となっているという。今年1月~7月の間では、職務中の警察官による殺害件数は244に上り、昨年同時期の200人から22%増加している。

 リオ州全体では同期間に470人が殺害されており、昨年同時期の408人から約16%の増加。オリンピック開幕前の数カ月間でみると、昨年の同時期から約56%増えているという。

 アムネスティ・インターナショナル人権部門のレナッタ・ネデル顧問は、当局が警察のオペレーション中に生じる殺人を回避あるいは減少させるための措置を講じるのに7年もかかっている点に注目し、「リオ・デ・ジャネイロ州の警察は殺人が多い事で知られている。オペレーションを強化し、警察官の数が増えれば、殺人事件も増えるのは計算上でも当然の事である」とコメントした。そして、今後こうした殺人事件が適切かつ迅速に捜査され、当事者が責任を負うべきであるとして、「警察官の暴力事件における免責処分は、警察の暴力のサイクルを促す事になる」と述べている。
 軍警察司令官は同団体に対し、オリンピック開催期間の8月5日から21日までの15日間に、リオ市内で警察のオペレーションの中で12人が死亡しており、治安当局が関与していない事件での死亡者は44人に上ると説明している。

 警察はさらに、オリンピック期間中、州内における治安オペレーションで217件の銃撃戦が発生し、少なくとも2人の警察官がオリンピック開幕から10日間にリオ市内での勤務中に殺害されたと報告している。

 アムネスティはさらに、公共の場での意思表明行動に対する抑圧が増え、参加者の拘置に加えて催涙ガスやゴム弾等の非致傷性武器が過度に使用されていると指摘している。オリンピックの競技施設で抗議意思を記した横断幕を持った人、服装を身につけた人が移動させられたことに関しても、表現の自由への検閲の徴候として取り上げている。

 同団体の代表団は今年、スイスで国際オリンピック委員会のメンバー達と会議を行い、こうした人権侵害への危険性を警告している。ネデル氏は、「開催都市の契約は、9月に再確認される。そして、その時期は、今後のオリンピックで行われる予防手段の対策を検討する適切な時期である」と述べている。

2016年9月21日付け

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