若手県人会員の活動㊦ 森永実カルロスさん

若手県人会員の活動㊦ 森永実カルロスさん
会館前に立つ森永さん

「広島県人会に恩返ししたい」

 ブラジル広島文化センター(平崎靖之会長)の第4副会長を務めるのは森永実カルロスさん(56、3世)。同県人会の理事らから「よく頑張ってくれている」と評判の若手の副会長だ。

 森永さんは同県人会で活動を始めて既に30年以上。1985年に県費留学をした後、「県人会に恩返ししたい」という思いから活動に参加を始めた。元県費留学生で、現在も県人会活動を続けているのは森永さんのみだという。他の県人会でも帰国後に県人会活動に参加しない県費留学生が多い中で、森永さんは人生の半分以上を県人会で活動している。

 森永さんは、まだ1世が理事会に多かった6年前に副会長に就任。「日本文化の継承をしていかなければならないということが、今も続けている理由の一つ。また、県人会に関わる人たちを助けたいという気持ちもある」と30年以上も活動を続けている理由を話した。さらに「県人会に参加する人を増やすこと。それが活動を続けている最大の動機」と述べ、とにかく県人会へ尽くす気持ちが大きい。

 他の県人会同様、同県人会にも若い会員は多くない。青年部はおろか、現在は婦人部もないという。森永さんは「若者が魅力に感じるようなことが県人会にないことが原因」とその理由を分析する。同県人会では県人会でどのような活動をしたいかの聞き取り調査を今年から始めており、それは若者に限らず、会員全体から調査し、活動の活発化、若者の増員を試みている。

 同県人会では2002年にブラジル広島文化センターと名称を変え、より開かれた県人会に生まれ変わった。広島県人だけではなく、多くの人に県人会に参加してもらうことが目的だ。原爆の被災地ということもあり、原爆に関する調査で来館する人や問い合わせの電話などがあり、「これは他の県人会にはないと思う」と、ある程度の変化はあったようだ。会館には原爆に関する資料が展示されており、学生らが見学のため頻繁に訪れている。

 未定だが、今年は広島風お好み焼きワークショップやイベントを行う予定で、若者に限らず「県人会に参加する人を増やす」ような活動に力を入れていく考えだ。

 30年以上、県人会に関わる森永さんの目から見て、現在後進の人材不足にあえぐ日系社会全体の県人会はどのように映るのだろうか。森永さんは「今までやってきたように、一生懸命活動するしかない」と一言。しかし「過去に重要だったことが、今では重要じゃないこともある。伝統は確かに大切だが、時代が変わったという認識も大切」と、変化すべきところは変化すべきという持論を述べた。

 さらに「自分は一般的な理事会世代と若い世代の中間世代。両世代をつなぐことができると思う」と自身を位置づけ、「県人会は数人で続けるものではない。多くの人に参加してもらうことが重要。その中で中間の役割を果たせたら」と話した。

 森永さんは「理事会の皆は仕事をしながら頑張って活動している。活発であってもなくても、とにかく活動を続けること。県人会を失くさないことが大切だと思う」と県人会として歩み続けることの重要さを説いた。(おわり)

2017年3月25日付

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