農地をめぐる紛争が増加 農民への暴力、追放も急増=土地司牧委員会

 カトリック教会の土地司牧委員会(CPT)が17日に公表した「2016年度ブラジル農地紛争」調査で、昨年は国内における土地をめぐる紛争が増加し、その結果農民に対する暴力行為が急増した事が示された。UOLサイトが同日付で伝えた。

 16年に国内で起きた土地紛争は1295件で、1日あたり3・8件の割合に達した。998件だった15年から30%の増加となっている。1985年に同調査が始まって以来、16年より件数が多かった年は03年と05年のみだという。

 CPTによると、こうした紛争が生じる原因としては、まず土地の占拠があり、バラックが立ち並び始め、紛争へと発展していくという。農地改革のペースが近年鈍化していることもこの増加の背景にあるとしている。

 こうした紛争の中で、最も増えているのが、土地からの家族の追放だという。CPTはこれを「大農園とアグリビジネスの私的な権力」により行なわれた行為だとみなしている。16年に追放されたのは2639家族で、15年の795家族から232%の増加となっている。

 暴力に苦しんだ人々の数も、16年は前年から205%増加している。16には571人が身体的な暴行を受けた。15年はこの数が187人だった。

 殺害された人の数も昨年は61人を数え、15年の50人から22%増加したという。中でもロンドニア州では21人が殺害されている。同州では、偽の書類を利用した州の土地の入手や売却などを原因とした土地を巡る紛争により、15年以来このランキングをリードしている。

 また、殺人の脅迫を受けた農民の数も、16年は前年の144件から200件へと39%増加している。

 CPTでは、ブラジルで農地改革に逆行する動きが進んでいるとし、「歴史的に農地において抑圧し搾取してきた社会的な人々の管理下で、土地や水が分配されていない」と指摘している。

 一方、国家農地改革院(Incra)は声明で、土地所有権を巡る争いは、「農地における紛争の唯一の原因ではない」とし、「農業オンブズマンの創設以来、この種の紛争に対する仲裁が国内で実施されている」ことを保証している。

2017年4月20日付け

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