鮮魚店「三木」に新オーナー 「刺身の美味しさ知ってもらいたい」

鮮魚店「三木」に新オーナー 「刺身の美味しさ知ってもらいたい」
アントニオさんとサントス氏(左から)

 サンパウロ(聖)市リベルダーデ区ガルボン・ブエノ街364番地にある鮮魚店「三木(みつぎ)」が、新たなオーナーにルイス・サントス氏を迎え、再出発した。

 同店は創始者の三木宗三郎さんにより、1974年に同地に開店。新鮮な魚を取り揃えていることで有名で、多くの日本人客に愛されてきた。しかし、2012年に三木さんが他界。その後は、三木さんに20年以上師事し、魚の「いろは」を学んだアントニオ・クレバーさんが店を引き継いでいた。

 魚を下ろしたらピカイチのアントニオさんだったが、店舗経営や書類仕事に関しては素人。長年、経営業務に関して悩みを抱えていた。アントニオさんはある日、友人のサントス氏に「自分は料理人。経営者向きじゃない。もう店を畳もうかと考えている」と悩みを吐露。その言葉を聞いたサントス氏は自身が店舗を購入することを提案し、「君は魚を下ろさせたら聖市一。店のことは自分に任せて、魚関係に集中して」とアントニオさんに持ちかけた。

 そんな経緯を経て、今年2月にサントス氏がオーナーに就任。しかし、基本的には従来の「三木」のままで、店構えや営業に大きな変化はない。ブラジル人従業員が増えたものの、魚を捌く作業もすべてアントニオさんが行っている。

 店頭にはアントニオさんの御眼鏡に適った、厳選された魚だけが並ぶ。日により品揃えや値段に差はあるものの、安いものでは1キロ20レアルから新鮮な魚が手に入る。常連だという日系人の男性は「日本に比べたら負けるけれど、普通のレストランや市場に比べたら魚が全然違う」と魚の新鮮さには太鼓判を押す。30年間通っているという日本人男性は「今時珍しいくらい、丁寧に魚を切ってくれる」とアントニオさんの包丁捌きを褒めちぎった。

 サントス氏就任後、唯一大きく変化した点が店内で刺身を食べることもできるイートインコーナーの設置。メニューには80レアルと120レアルの2種類のコースを用意(ご飯、味噌汁は別料金)し、米には弥勒米、醤油にはキッコーマンを使用して、刺身の美味さを最大限に引き出せる食材にこだわった。また、酒類も充実しており、週末の夜は年齢も人種層も様々な客層で賑わっている。

 サントス氏は「伝統あるこの店を長く続けていきたい。たくさんの人に来てもらって、本当の刺身や醤油の美味しさを知ってもらえたら」と今後の目標を話す。

 アントニオさんは「三木さんからは魚の基本や日本語などすべてを教わった。自分の捌いた刺身を多くの人に食べてもらいたい」と話した。

 営業時間は、火曜~木曜日は午前8時半から午後5時半まで。金曜、土曜日は午前8時半から午後4時、同7時半から同11時までとなっている。問い合わせは同店(電話11・3567・7670)まで。

2017年7月6日付

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