2017日本語能力試験 受験者数が600人も急増 日本への研修や4世問題が影響か

2017日本語能力試験 受験者数が600人も急増 日本への研修や4世問題が影響か
サンパウロのUNIFAI試験会場の様子(ブラジル日本語センター提供写真)

 国際交流基金主催の日本語能力試験が3日、ブラジル全国8カ所の会場で行われた。サンパウロ(聖)市では受験者の増加により、昨年までのリベルダーデ区のFMUから、今年度はビラ・マリアーナ区のCentro Universitário Assunção(UNIFAI)へ会場が変更された。ブラジル全国の会場で受験者数が増加した背景には、JICAや総領事館などが主導する日本への研修制度や、4世ビザ問題の影響が見受けられ、日本への渡航志向が高まっている現状が反映された形となった。

 ブラジル日本語センター(立花アルマンド理事長)によると、全伯8カ所の会場での受験者数は3687人で、前年より601人増加した。

 カテゴリー別で見ても、初級のN5から最上級のN1まで全カテゴリーで受験者が増えている。N5(1234人=前年比281人増)、続くN4(976人=163人増)も大幅に増加。各種研修制度の基準資格に設定されているN3では658人(=64人増)が受験し、N2(2484人=70人増)、N1(335人=23人増)という結果になっている。

 地域別の受験者数は、サンパウロ(2356人=333人増)、ロンドリーナ(240人=22人増)、ベレン(123人=36人増)、リオ(403人=134人増)、ポルト・アレグレ(136人=14人増)、ブラジリア(245人=41人増)、サルバドール(51人=2人増)、マナウス(133人=19人増)となっており、全会場で増加した。

 受験者数の増加理由を関係者に尋ねると、「ここ数年間、受験者数は減少していた。受験していなかった人が一斉に受験した可能性がある」とし、日本への研修制度への意欲が高まっている点にも注目した。「JICAや、総領事館を通しての研修制度に(日本語)能力試験の結果が必要だから」と理由の一つを語り、ブラジル全土の会場・関係者から、「研修制度への意欲向上がうかがえる」との話があるという。

 また、今回の受験者数に最も影響を与えたと見られるのが4世ビザ問題。「インターネット上で、デカセギで(日本に)入国する4世にはN3の資格が必要になる旨の情報が流れていた」と関係者は語る。日本語能力試験が年に1回の開催であることを受けて、「4世ビザ解禁時に間に合うように受験した人が多数いたのではないか」と推察する。

 しかし、4世ビザ問題の具体的な4世在留資格制限などは、未だ不透明。法務省から在留資格として「一定の日本語能力」という要件が盛り込まれる旨を、朝日新聞が10月19日付で報じていた。

 国会や関係省庁で議論が続けられている中、不確実な情報がインターネット上で入り乱れ、4世の日本語学習には追い風となっているようだ。

2017年12月7日付

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