4世問題で意見書提出㊤ 在聖日系4団体が意見公募で       同じ日系人としての取り扱い求め

 日本の法務省が1月23日に公表した「日系四世の更なる受入れについて(案)」(ブラジルやペルーなど海外在住の日系4世が日本で就労できる在留資格制度を約1カ月間)のパブリックコメント(意見公募)に対し、在サンパウロ日系4団体(ブラジル日本文化福祉協会、ブラジル日本都道府県人会連合会、サンパウロ日伯援護協会、国外就労者情報援護センター)は、法務省入国管理局参事官室宛てに共同で意見を提出している。提出された意見文(全文、原文ママ)は次の通り。3回の連載で掲載する。(編集部)

 在サンパウロ日系4団体は「出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の規定に基づき同法別表第一の五の表の下欄に掲げる活動を定める件の一部を改正する件(案)」等に係る意見募集に対し、次の意見を申し上げます。

◆第1 意見の趣旨

 (1) 在留資格について4世の日系人の在留資格を日系3世と別にするのではなく、同様に取り扱っていただくようお願い申し上げます。

 (2) 4世の日系人のみならず、5世以降の日系人の在留資格についても配慮を頂きますようお願い申し上げます。

 (3) 新制度導入にあたっては子弟の教育問題へのいっそうの配慮をお願い申し上げます。

◆第2 意見の理由

 (1)日系1世は日本国籍を有しているのが通常です。したがって、従来から日本人として日本に入国し、在留することができました。日系2世についても、従来から「日本人の子として出生した者」として在留資格が付与されていました。日系3世については、従来は個別に審査し、「法務大臣が特に在留を認める者」として日本への入国および在留が認められていました。しかし、1990年の入管法改正で定住者の在留資格が創設されて、定住者として日本への入国および在留が認められるようになりました。

 この法改正の後、多くの日系3世がいわゆるデカセギとして日本に渡航しました。そして、2007年末には日本に在留する日系ブラジル2世及び日系ブラジル3世の人数は31万7000人に達しました。

 入管法が日系3世に定住者としての特別の地位を与えたのを踏まえて、1993年の海外移住審議会意見は、移住者支援において、これまでの移住者本人を対象とした支援にとどまらず、概ね日系3世までを対象とすることが必要且つ適切であるいう方針を打ち出しました。これによって、3世までの日系人が移住者支援の対象になりました。しかし、その陰で日系4世は日系人の定義から除外されてしまいました。

 (2)日系4世が日系人の定義から除外されているという状況に対して、私たちはこれまでに多くの不満の声を聴いてきました。ある人は単に祖父が日本人であるというだけで、他の親族はすべて他国にルーツを持っているのに日系人としての保護を受けています。これに対してある人は、父方母方いずれの祖父母も日系人で本人は血統的には100%日本にルーツを持っているのに、日系人としての保護を受けられません。こういった不満です。同じ日系人として生活している者の心情としても、日本人の血を引く日系人に定住者の在留資格を認める1990年の入管法改正の趣旨からしても、このような不満が出てくるのは当然のことだと思います。

 私たち日系団体にも、徐々に4世あるいは5世の仲間が加わっています。日系社会で生活する上で、3世も4世も何も違うところはありません。しかし、ある人は3世なので日本で生活することが許され、ある人は4世なので日本では生活できないのです。同じ日系人でありながら、同じ日系社会という環境で暮しながら、このような差が生じていることは残念でなりません。

 それから、リーマンショックの際に、いわゆるデカセギ子弟が多数ブラジルに帰国したことによって生じた新たな問題もあります。今年1月5日にも、在学中の日系4世の親が帰国した場合に、当該日系4世の告示外定住を認める通達が発出されています(平成28年1月5日付法務省管在第57号)が、リーマンショックが発生した2008年以降、多くの日系4世が、親である日系3世のブラジルへの帰国の影響を受けて、自身もブラジルへの帰国を余儀なくされてきました。彼らは日本で育ったいわば新日系1世とでもいうべき存在です。ポルトガル語ではなく日本語を母語とし、ブラジルの日系人というよりも日本人の文化を身に着けている者が多くいます。しかし、日本に渡航して生活することは許されません。(つづく)

2018年2月28日付

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