J&F社主ら2人を拘束 司法取引合意違反の疑い

J&F社主ら2人を拘束 司法取引合意違反の疑い
サンパウロの連邦警察を出てブラジリアへ向かうバチスタ氏(Foto: Rovena Rosa/Agência Brasil)

 食肉加工大手JBSとその親会社J&F社社主のジョエズレイ・バチスタ氏と同社元役員のリカルド・サウド氏が10日午後、サンパウロ市内の連邦警察に出頭し、同所で拘束された。両氏は今年5月に連邦検察庁と司法取引で合意したが、両氏の側から提出された追加の録音資料から、司法取引の合意に関して当時連邦検察庁検事だったマルセロ・ミレル氏の協力を得ていた疑いが浮上したことを受け、ジャノー検事総長がファキン連邦最高裁判所判事に両氏とミレル氏の勾留を要請していた。同検事総長は、両氏が検察に提供すべき事実の情報を提供せず、司法取引合意に違反した疑いがあると指摘している。ファキン判事は9日にバチスタ、サウド両氏について一時勾留(5日間)を決定。両氏は11日にブラジリアへ移送された。国内メディアが伝えている。

 今回の疑惑の発端となった録音資料は、バチスタ氏とサウド氏の会話が録音されたもので、8月31日に検察へ提出された。今年3月17日のものとされる会話録音に、バチスタ氏らの司法取引合意が署名される以前に、当時まだ連邦検察庁に所属していたミレル氏が検察との司法取引合意の内容に関して協力していたと疑われる内容が含まれていた。

 ミレル氏は今年2月に連邦検察庁に辞職願を出し、4月に退任。その後、J&Fグループの司法への協力について交渉している弁護士事務所で活動している。

 ジャノー検事総長は4日、同録音の内容について捜査を行うことを発表。バチスタ、サウド、ミレル各氏に対する事情聴取の後、8日にファキン判事に対し、3氏の勾留と、バチスタ、サウド両氏の司法取引合意を無効とする要請を行った。

 ジャノー検事総長は要請で、ミレル氏について、犯罪組織への参加や捜査妨害の疑いがあるとしたが、ファキン判事は現時点で一時勾留を命ずるための確実な要素がないとの判断を示した。

 バチスタ、サウド両氏の一時勾留のほか、ファキン判事は両氏の司法取引合意の一時停止を決定している。

 11日には連邦警察により、3氏の自宅など計5カ所で、まだ捜査当局に提出されていない可能性のある書類や録音資料の捜索が行われた。

 バチスタ氏、サウド氏を含むJ&F関係者7人が合意した司法取引は、違法行為に関する証言を条件に、証言者が勾留または起訴されないとする内容。虚偽の証言や証拠の破棄、情報を提供しないといった行為があった場合、合意内容は効力を失うことになる。

 バチスタ氏から検察に提出された、今年3月に録音されたテメル大統領との会話内容などから、大統領は汚職、司法妨害、犯罪組織への参加などの疑いで最高裁の捜査対象となっている。このうち汚職の疑いについては、ジャノー検事総長から最高裁に起訴状が提出されたが、下院で同起訴の司法手続き継続が否決されている。

 ジャノー検事総長は、バチスタ、サウド両氏が司法取引合意に違反した疑いを指摘する一方、両氏により提出された証拠は有効との判断を示している。

 ミレル氏は、違法行為への関与の疑いを否定している。バチスタ、サウド両氏の弁護側も、合意違反の疑いを否定している。

2017年9月12日付け

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