4世ビザ新制度説明会 下地衆議が再来伯して弁明

4世ビザ新制度説明会 下地衆議が再来伯して弁明
会場で下地議員に質問する4世のコスタさん(右)

日系社会「納得できるものではない」

4世ビザ新制度説明会 下地衆議が再来伯して弁明
新制度の概要を説明する下地議員

 文協、県連、援協、日文連、商工会議所、CIATE(国外就労者情報援護センター)が共催した下地幹郎衆議院議員による「日系4世受け入れのための新制度の概要と展望」の説明会が、5日午後4時からサンパウロ市リベルダーデ区の文協貴賓室で開催された。昨年7月に行われた下地議員の説明会では柔軟な制度を創る構想が語られたが、今年7月から実施されている新制度の条件は厳しく、「納得できるものではない」と日系社会から反発の声が上がっている。説明会では、下地議員から同制度が決定した経緯が話され、質疑応答が行われた。同議員は「新制度を始めたことに意義があり、今後は皆さんの意見を吸い上げて随時検討していく」と日系社会と一緒に新制度を創っていくと弁明したが、出席者の多くは納得がいかない様子だった。

 説明会には約100人の日本人や日系人が集まり、説明会に対して期待や不安が入り混じる複雑な感情を抱いた表情を浮かべていた。会場には飯星ワルテル連邦下院議員や、各日系主要団体の代表者も参加したほか、出席者の約3分の1を日系4世が占めていた。

 はじめに文協の呉屋春美会長があいさつで、「6団体連名で日本政府に在留資格の緩和を依頼したが、厳しい制限が設けられた。到底納得できるものではなく、ぜひ今回の新制度について説明してもらいたい」と本件に対する要望を述べた。

 下地議員は初めて伯国に訪問した3年前に「4世が3世と同じように日伯間を行き来できれば」と日系社会の人たちから希望されたが、自分の思いと日本の政治や行政の考え方が異なったと説明。「4世は日本との距離が遠くなっている。だからこの制度を作った」とし、「日本と4世がつながる窓口はできたので、制度的に不十分なことは承知しているが、一緒に考えていきましょう」と同意を求めた。

 7月から実施されている新制度では、責任を持って4世を支持するために「サポーター制度」を導入。5年間の滞在期限を、努力次第で2年を目処に延長を検討する考えを同議員は示した。また、年齢を18歳から30歳までに制限したのは「日本での学びを十分吸収できる年齢」とし、「今後は30歳以上の4世から多く声が出てくれば、変更を検討する」と同議員は説明した。さらに、家族帯同不可の件について同議員は「慣れてない時に家族を呼ぶと負担が増える。3世の時に問題が起こった」とし、数年経って4世たちが日本の環境に慣れた後に呼ぶかを検討するとも語った。

 説明後は質疑応答が行われ、9人の日系人が質問を行った。

 ディヴィッド・コスタさん(28、4世)は「多くの4世は結婚し、子供もいる。この制度はそういう人たちに厳しい」と主張。それに対して下地議員は「皆の立場になって考えたが、家族をはじめから呼ぶと一人にさせてしまう可能性もある。やはり1、2年経ってからの方が良い」と回答した。

 アダニア・ステファニー・ユキさん(18、4世)は、「下地議員は昨年の説明会で私が質問した時に、『4世も120歳まで受け入れる』と言った。話が違う」と指摘。同議員は「できないことを口にしてしまったと反省している。もう二度と言いません」と謝罪した。

 また、その他にもサポーター制度はボランティアで募集しており、日本国籍を持つ、あるいは永住権、特別永住権を持っている20歳以上の個人・法人が対象と同議員は説明。1年間で4000人が定員だとし、「早く挑戦してほしい」と促した。

 そのほか、質問が語学力に集中したことから、「日本語を教えるのが大変なことは理解したので、(日本語能力試験の)N4を取れる仕組みを考えていきたい」としながらも、同議員は結論として現状制度は変えられず、今後の要望や問題が起こり次第対処する方針を示した。

 説明会後、前出のアダニアさんは「今回の話を聞いても、最初と言ってることが違うからおかしいと思った。4世は日本から遠いと言われたが、私は日本に幼い頃住んでおり、中学生でこちらに戻ってきた。日本の文化は分かっているし、家族も日本にいる。今の制度では不十分」と納得がいかない様子だった。

2018年8月10日付

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