「日系社会のこと広げてほしい」 JICAボランティア帰国報告会

配属先との連携が上手くいかない例も
計28人の活動報告が行われた(JICAブラジルサンパウロ出張所写真提供)

配属先との連携が上手くいかない例も

 JICAブラジル事務所(斎藤顕生所長)は5月25日、サンパウロ市リベルダーデ区のニッケイパレスホテルでブラジル日系社会に派遣している青年ボランティアとシニアボランティアの帰国報告会を開催した。日本語教師、太鼓や野球の指導員の他、高齢者介護、栄養士など、多岐にわたるボランティア計28人の活動が報告された。

JICAボランティア帰国報告会
発表の様子
 斎藤所長は開会のあいさつで、「(同会が発表者にとって)日本の時間の流れ方に慣れる前に、一度活動を振り返る機会になり」、「配属先の方々にとっても(JICAボランティアの)受け入れの課題を考える良い機会」になると同会の意義を説明し、「今後、日本国内で特によく知られていない日系社会のことを広げてほしい」とボランティアたちに呼び掛けた。

 その後、各ボランティアから7分間の発表と、配属先側の出席者から3分間の講評が行われた。

 中には、配属先側の出席者が車の渋滞を理由に会場に間に合わない事態もあり、そのボランティアは、「こういうことが活動中にたくさんあったが、前向きに噛み砕いた」と話し、会場の笑いを誘った。

 今年もこうした配属先との連携が上手くいかないこともあったようで、「(ボランティアには)全部通訳しなくていいとか、日本の考えだから取り入れなくていいと言ってくる(配属先の)会長がいた」、「そもそも日本人の教員もいる配属先に教師経験もない新卒の自分が派遣された意味が見い出だせない時期があった」などと語る発表者もいた。

 しかし、そうした境遇の中でも充実した活動例も多数報告され、地域の学校に呼び掛けて野球の生徒を増やしたり、約30年続いてきたものの休止してしまった太鼓グループの活動を再会させたり、地域の学校に日本語の出張授業を行い、日本語学校の認知度向上に貢献したことも報告された。

 高齢者介護のシニアボランティアの岡本洋美さんは、サンパウロ州内の移住地を巡回診療し、間もなく52カ所全てを訪問し終わる予定だ。認知症の予防の講演や体操教室を行い、巡回診療の過程で生活習慣の調査もするなど、発表者の中でもひときわ活動の内容が充実していた。

2017年6月3日付

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