JBS証言めぐる捜査 大統領による証言を許可=最高裁

JBS証言めぐる捜査 大統領による証言を許可=最高裁
サンパウロ市で先月30日に開かれたブラジル投資フォーラム開会式で挨拶するテメル大統領(Foto: Marcos Corrêa/PR)

 国営石油ペトロブラスに関係した汚職捜査「ラバ・ジャット作戦」の案件で連邦最高裁判所の報告官を務めるファキン判事は、5月30日、大手食肉企業JBS社幹部の司法取引証言に基づいて開始された大統領の司法妨害関与などの疑いの捜査で、連邦警察が大統領に証言を求めることを許可した。国内メディアが伝えた。

 連邦警察が大統領の証言を求める許可は、JBSとその親会社J&Fのオーナー、ジョエズレイ・バチスタ氏が今年3月に録音した大統領との会話音声を含む同社幹部の司法取引証言に基づき、連邦検察庁が要請していたもの。バチスタ氏の証言によれば、大統領と面会した際、同氏がペトロブラス汚職捜査で勾留中のクーニャ元下院議長と資金オペレーターが証言を行わないようにするために資金提供を行っていると発言したことに対し、大統領がその行動の継続を求めるととれる発言をした疑いがもたれている。この会話はバチスタ氏により秘密裏に録音され、検察に提出された。

 証言によればこのほか、ペトロブラスからJ&F傘下の火力発電会社へ供給されるガスの価格に関する案件で、大統領が仲介者として元特別補佐官のロウレス下議(当時、PMDB=民主運動党)の名前を挙げたとされる。ロウレス氏はその後、JBS側が用意した50万レアルの入った鞄を運んでいる様子が連邦警察により撮影されている。

 同録音を含むJBS幹部の司法取引証言に基づき、連邦検察庁は最高裁に対し、司法妨害、汚職、犯罪組織形成などの疑いで大統領の捜査を開始する許可を要請。先月18日にファキン判事が同要請を許可したことで、大統領は最高裁の捜査対象となった。

 大統領は疑惑を全面的に否定している。

 補欠下議のロウレス氏は、同党で同じパラナ州選出のセラーリオ下議が法務大臣に就任したことに伴い下議に就任したが、今回の疑惑発覚後、ファキン判事により下議職務停止の判断が出された。

 その後、先月29日にテメル大統領がトルクアト・ジャルジン国家総監督相を新たな法相に任命。セラーリオ氏には国家総監督相への就任が打診されたが、同氏は下議に戻ることを決めた。これにより、ロウレス氏は議員としての司法上の特権を失ったが、大統領が関連した案件であることから引き続き最高裁の捜査対象となっている。

 大統領、ロウレス氏のほか、ネベス上議についても、バチスタ氏に200万レアルを要求した疑いで最高裁の捜査対象となっている。ネベス上議はファキン判事の決定により現在上議職務を停止されている。ネベス氏は疑惑を否定している。

 大統領による証言についてファキン判事は、書面により行われるとし、回答期限を連邦警察から質問が届けられてから24時間以内、捜査終了までの期間を10日以内と定めている。

 同判事はこのほか、大統領とロウレス氏に対する捜査と、ネベス上議に対する捜査を分けることも決定している。

 バチスタ氏が録音した大統領との会話音声については、現在、警察による鑑定が行われている。大統領側は31日、最高裁に対し、大統領による証言を録音音声の鑑定終了後とするよう求める申し立てを行った。

2017年6月1日付

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